「広告批評」が登場したのは、1970年代も最後の年です。第一号のコンビニが開店したのが1974年ですから、消費社会がピークを迎えるちょっと前という時期と言えましょうか?初代編集長の天野祐吉さんは本誌の「広告批評の30年」のなかで、『広告批評』の意味を「文字通り世の中の広告を批評する意味と、広告は商品の批評である」という二重の意味だと言われます。この雑誌が終わることを決めた理由は本号をお読みいただくとして、この雑誌は30年間、直接書店配本を中心にやってきた稀な雑誌であることも記憶に止めていてください。当センターから各取次経由で流通しているのは半分以下で、大半が書店直です。70年代、新しい表現を求めて、当センターが扱う雑誌が続々と出ましたが、いま扱っている雑誌で直販を中心なのはパズル雑誌「ニコリ」のみです。雑誌の出るときにアルバイトの若者たちを集めて、みんなで東京と周辺の主要な本屋さんに置いて歩くという、かっての「本の雑誌」方式を「広告批評」は最後まで続けました。この事は大変なことですが、昨今のメディアの状況を鑑みますと、やはり人々に言葉を伝える原点のようなところだったようにも思います。
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